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会社への損害賠償請求について

  • 文責:所長 弁護士 石井浩一
  • 最終更新日:2022年8月8日

1 労災で会社へ損害賠償請求できる場合とは?

労災に遭ってしまった場合、労災給付金をもらうだけでは終わらないことがあります。

事案によっては、①安全配慮義務違反による損害賠償請求(不法行為による損害賠償請求構成[民法709条]、債務不履行責任による損害賠償請求構成[民法415条])、②使用者責任による損害賠償請求[民法715条]、③工作物責任による損害賠償請求[民法717条]を検討する必要があります。

以下、簡単にご説明いたします。

2 ①安全配慮義務違反による損害賠償請求

安全配慮義務とは、会社が、従業員を使用する際に、従業員が健康で安全に働けるように配慮や対策を行う会社の義務をいいます。

例えば、暑い日にエアコンの利きが悪かったり、エアコンがない部屋で長時間執務させたり、残業が月に80~100時間を超えるケースが何か月も続いていたり、かなりの悪天候(台風など)時に無理に出勤させるなどして労災が起きてしまった場合には、会社に対して、安全配慮義務違反による損害賠償請求ができる可能性があります。

3 ②使用者責任による損害賠償請求

使用者責任とは、会社の従業員が執務中に、不法行為により第三者に損害を与えた場合、会社も使用者としてその損害を被った第三者に対して損害賠償義務を負うという責任です。

例えば、同僚や上司からのいじめ、セクハラ、パワハラでうつ病になった、従業員が交通事故を起こして同僚をケガさせた、従業員同士のケンカで負傷した場合などです。

この場合にも、会社は、使用者責任にもとづく損害賠償義務を負う可能性があります。

4 ③工作物責任による損害賠償請求

工作物責任とは、建物などの工作物の瑕疵や欠陥により、第三者が損害を被った場合に、その第三者に対して負う損害賠償責任のことです。

会社がその工作物の占有者ないし所有者であれば、会社にも工作物責任による損害賠償請求ができる可能性があります。

例えば、会社のビルの看板や照明が落下して従業員がケガをした場合、工事現場の足場が崩れて従業員がケガをした場合などです。

5 まとめ

会社に対する損害賠償請求については、どの法律構成で請求していくかにより、検討すべき要素が異なります。

場合によっては、証拠が用意できなかったり、立証が難しい場合などと様々な考慮要素の検討が必要となります。

会社に対する損害賠償の可否、是非については、弁護士までご相談ください。

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